自己紹介

360度評価 – 人生のターニングポイント

2022-01-24

360度評価 – 人生のターニングポイント

「360度評価でボコボコにされた西濱です。」と笑いながら自己紹介をスタートすることが多いのですが、皆さん360度評価とは何かご存じですか?

今から22年前私が丁度50歳の時でした。中間管理者向けの制度として360度評価制度を導入する前にパイロットで人事部2名のマネジャーにやってみることになったのです。
ざっくり説明しますと、自分を中心にして部下、同僚(他部署む含む)、上司の3つのグループ、つまり日々の仕事で関係する人々からの私の言動・行動に対して5段階評価をしてもらい、その結果を受け止めて改善して行くと言うプログラムです。(詳細は下記リンクをご参照ください。)

360度評価ならスマレビfor360° (hrm-service.net)

その時の評価項目は誠実、尊敬、信頼、協調、称賛でした。そして結果は信号機のように赤/黄/緑と色で分けられて、限りなく緑に近いことを期待されていたのに、結果はすべてが黄色信号でした。

皆さんは、下記のようなフィードバックをもらったらどうしますか?

・部下がミスをすると激しく非難するのに、自分がミスをすると言い訳をする。
・相手の役職・立場によって態度を変え、一貫性がなく意見を180度変える。
・常に上を向いて仕事をしているので、言動にも一貫性がない。
・自己中心的な人だと思う。自分の都合の悪いことも隠し、色々と操作をする。
・部下には簡単な称賛しかせず、部下の説明や状況を全く聞かず自分が結論づける。

私は上司の部屋に呼ばれ、もう一人の男性のマネジャーと一緒にそれぞれの結果を聞かされた時、内心怒りが爆発しました。「あれだけ誠意を持って接していたのになぜ?「そんな風に受け止められていたなんて、信じられない」「人って何という動物だろう」って。上司からは「6カ月以内に努力してすべてが青信号に近づけなければ、辞めてもらう(クビだ!)」と。

同僚のマネジャーは「何言ってんだ!評価した奴らが完璧な人間とでも思ってるのか?」「こんなこと言われる筋合いはない。こんな会社辞めてやる」と激怒して、辞めて行きました。
でも私は冷静になって「もしかして、そうだったかもしれない」と皆からのフィードバックを私に対するギフトだと思えるようになりました。何故って、私は40代半ばころから「私は誠意を持って人に接しているのに、何だか変」と少しずつ感じ始めていたからです。

今思えばここが運命の分かれ道/ターニングポイントだったのです!

5年間の地道な努力

上司から今だとパワハラになるような言葉「6カ月以内に努力して青信号に近づけなければ、辞めてもらう(クビだ!)」と言われ、「自分は変わるのだ」と一大決心をして、下記のステップをスタートしました。

・「行動改善計画」(添付資料)を作成して自分の部屋に掲示」
ドアを開けた正面とドアの部屋側に掲示し、自分の部屋に入る人(自分も含め)すべてが毎回見るようにして、自分が腹をくくって取り組む姿勢/本気度と自分へのプレッシャーを公に。

・上司・同僚・部下に自分が変わる努力をすることを宣言
360度評価プロジェクト会議で参加者に向けて、「皆さんからのコメントはギフトだと思う。あの50歳の西濱さんが変れるわけないと書かれていました。私は努力して変わって行くので見ててください。」と宣言し、その為の行動改善計画を説明。

・腹心の部下に私の努力がほかの人達にどのように映っているかフィードバックを依頼

→仕事に行き詰った部下に対して部下が話をし易い雰囲気で接し、自分が直ぐ結論を言わずに、部下がどうしたいのかを聞いてあげる態度で接し、傾聴、共感を心がけた。

→常に部下・同僚の表情や目の動きから自分の表現が正しかったか、まずかったかを察知することで、相手に配慮する余裕が出来るようになった。

→仕事の進捗においては常にその都度「ありがとう」と言うように心がけ、「お陰様で」と言う言葉を使うように意識して、コミュニケーションが良くなった。

この地道な努力の結果5年間で3回行われた360度評価の最後には、人事総務部内で「誰よりも話を良く聴いてくれる。バランス感覚がある。」と評価が高くなりました。

360度評価からの気付き

今ある私はこの時の360度評価から学び、自分改革に努力をしたからだと思っています。
「人は変われない」とよく言われますが、そんなことはありません。気付いて努力すれば何歳になっても変われます。その「きっかけ」を真摯に受け止めてチャレンジするかどうか、結局自分次第なのです。

人生においては、何事においてもNever too lateです!