メンタリング

メンタリングで私が目指すもの

2023-02-20

メンタリングで私が目指すもの

コロナ禍の20217月に日本メンター協会のオフィシャルパートナー(MOP)になってから、今年の1月で一年半が過ぎました。季節的には年中活発な私も幾分スローダウンになる寒い冬ではありますが、メンターとしての活動はじわじわと活気づいてきています。メンタリングをベースとした転職サポートをしていた50代の方の転職(キャリアチェンジ)が決まり、その方が引き続きメンタリングも始めたいと仰ってくださいました。転職が決まったことだけでも喜ばしいことですが、私のメンタリングがお役に立てたということを実感することが出来て、とてもしあわせな充足感を味わっています。メンタリング(特に社外/外部メンター)のやりがいを改めて感じることが出来た出会いでした。

と言うことで、今回は趣味や推し活のことではなく、私の本業であるメンタリングについて書いてみたいと思います。

メンタリングを選んだ理由

人生100年と言われているこの時代に、リタイア後にどのように生きて行くのかを考えることは誰にとっても重要なことだと思います。私もその例外ではありません。仕事をせずに悠々自適な老後を送るという道を選ぶ人もいると思いますが、常に忙しくしていたい私にとってはやはり仕事をすることが性に合っているなと思いました。それもただ何でも良いから働くということではなく、長年の人事・労務経験を活かしつつ、コロナ禍になり在宅勤務が増えたことによってコミュニケーションの問題を抱えるようになってしまった人たちの手助けをしたいという思いがありました。そんな時に、下記にある日本メンター協会の考え方を目にする機会がありました。とても分かり易くシンプルで、これを基本方針とする仕事だったら私が望む形で人のお役に立てるのではと思ったのです。

①「信頼関係」を育み深めることがとても大切

②メンターとメンティが対等の立場で楽しみながら自由に対話し、共に成長

③「魅力的な人間」に成長する → 5つの素養を持ち合わせた人を目指す

色々なテーマに基づいたワークを2人で取り組み、「メンタリング天気図」*で近況を話し合うと言ったステップを笑顔で誠実にお互いに自己開示をすることからスタートして行きます。

*お互いにこの1ヵ月間で起きたことを天気図で表し率直に話し、聴き合いながら感想を述べあうワークの一つ。

①信頼関係を育むとは

信頼関係は一朝一夕には構築出来ません。まずは自分から自己開示をするなどして、相手に安心感を与えられるような努力をしない限り、相手は悩み事などの相談はしてくれないものです。時間をかけて安心感を抱いてもらえるようなコミュニケーションを継続し、この人になら自己開示しても大丈夫と思ってもらえるようになって初めて信頼関係が育まれるのです。そこで初めてメンタリングのスタート地点に立てるのです。しかし、スタート地点に立てたからといって慢心してはいけません。ちょっとした言動で信頼関係が崩れることもありますので、常に誠実に正直に誠意を持って接することがとても大切になります。

②楽しみながら対等の立場で自由に対話、成長

メンタリングでは仕事・プライベート・キャリア・将来のことなどなんでも自由に話すことが出来ます。上下関係がないメンターとメンティですので、「メンタリング天気図」を使って過去1ヵ月の出来事のテーマを決めずに振り返り、出てきた話題について対等の立場で話し合います。一方が話す時は一方はしっかり傾聴すること、テーマを限らず自由に話すというところがとても良いところです。

③魅力的な人間に成長するとは

この部分がとても感銘を受けたところであり、現役時代からの私のモットーでもあった「また会いたいと思われる人になる」に共鳴したところでもあります。「魅力的な人間」に成長するために、お互いの率直なフィードバックを交換し合うワークのなかに5つの「素養」という言葉が出て来ますが、私もそうでしたが「素養=生まれつきの資質」と勘違いされる方が少なからずいるということに気付きました。「素養」とは生まれつきのものではなく、日々努力して身に付くものです。

下記が5つの素養です。

勇気:正しいと思うことをやり通す心。自分の考えを変えることを恐れない心。

情熱:あることに向かって、燃え立つ心。

気品:媚びたり威張ったりせず、気高く卑しさのない心。

寛容:相手を広く受けいれる心。

謙虚:優しくひかえめで素直な心。

毎回のメンタリングでは、最後にこの5つの素養の中から1つを選んでメンターとメンティがお互いにメンタリングを通して感じたことを書いて、感謝の気持ちを一言添えて相手に渡します。そこに書かれたことから相手に映る自分を知ることができるので、自己認識と他者認識の違いなどを知る気付きになることもあります。

まとめ

この1年半でホームページとブログを継続し、そして色々な方々と社外/外部メンターとしてお会いして来ました。それらを通して改めて実感出来たことは、私が心血を注いできた人事・労務という仕事のその延長線上にメンタリングがあったということです。人事・労務時代に確立した私のモットー「また会いたいと思われる人になる」ということと「人のお役に立ちたい、人を幸せにしたい」と思う気持ちが相まって、メンタリングが相乗効果を発揮して来たと思います。これを天職だと思い、日々経験を積み、余裕が出来れば地元の中小企業へも「お役に立ちたい」精神でメンター制度を広めて行きたいと思っています。