思い出

心が揺さぶられた北海道・夕張への旅

2023-08-07

心が揺さぶられた北海道・夕張への旅

「思い立ったが吉日、行動あるのみ」をモットーとして、日々の生活を送っている私ですが、今回ふと思い立って北海道旅行に行ったので、そのことを書き残しておきたいと思います。前々から行きたいと思っていた夕張、そして今話題の新スポット、北広島の新球場エスコンフィールドHOKKAIDOを巡る旅の始まりです。

妹とのふたり?旅

今回の旅行は妹と3回目のふたり旅でした。と言っても、私たちはいつも現地では終日別々に自由行動をしています。この年になるまで自分に忠実に好きな様に生きて来た個性が強い者同士なので、どちらかの嗜好に合わせて付いて行くなんてことはお互い少しも望んでいないのです。今回もホテルで一緒に朝食をとった後は「じゃぁね。」と言って別れ、それぞれが「人生思い出作りの旅」に出発して行きました。そしてそれぞれの旅を楽しんだ後に合流し、それぞれの日常での出来事や、お互いに知らなかった家族の有り様、家族の歴史などについて素直に語り合いました。今回の旅行、場所もさることながら、こうした妹との対話で得たものも非常に意義深かったように思います。

夕張に行きたかった最大の理由

今回私が北海道・夕張に行きたいと思った理由は3つありました。

その理由の一番目、私は16歳(高校1年生の終わり)まで筑豊炭田で育ったので、同じく炭鉱の街として有名な夕張の発展の歴史を現地で確認したかったためです。

実際に夕張で当時の様子を知ることが出来るような資料を眺めていると、自分の筑豊炭田での思い出と重なり、色々な思い出が走馬灯のように駆け巡り、心が締め付けられる思いでした。ぼた山が遊び場だったこと、保安管理部長だった父が、ガス爆発などで犠牲者が出た際のお通夜では毎回朝までお線香を絶やさず守っていたこと……etc。夕張の歴史が私の記憶とオーバーラップをして、とても他人事には思えないという心持ちでした。全盛期は12万人の方々が炭鉱を生活の生業にしていたのが、今は6,000人を割ってしまったという現実に一抹の寂しさを感じました。これも時代の流れだと受け入れつつも、今の日本があるのはこのような炭鉱で働いた先人のお陰だと深く思いました。

二番目の理由は、「幸福の黄色いハンカチ想い出ひろば」に行きたいと思ったためです。

映画『幸福の黄色いハンカチ』の主演の高倉健さんは私の高校(東筑高校)の大先輩で、従兄が同級生で同じクラスだったのです。そんなこともあって想い入れが強く、どうしても現地に行ってその想いに浸りたいと思ったのです。

余談ですが、高倉健さんは2014年頃に「言葉より語るもの」というSpeak Larkのコマーシャルに2本出られたのですが、当時立場もわきまえずにアメリカ人の社長に「高校の大先輩なので、ちょっとでも直接会わせてもらえないでしょうか?」と個人的にお願いしたことがあります。あっさりと「難しいですね」と言われてしまい、余計に諦めきれなかったことを覚えています(笑)

そして三番目の理由は、夕張メロンの食べ放題に行って、お腹いっぱい食べたかったというものです。炭鉱の閉山後に市の財政を立て直すためにメロン栽培に着手し、色々な賞を獲得して現在の地位を確立した夕張メロン。そんな高価な夕張メロンを思う存分食べるなんて日常生活ではありえないので、この機会にと是非と思い立ったのです。

しかし、いざ食べ放題となっても思ったほどは食べられないものですね。ビュッフェランチも込みだったので、ランチを少なめにしてメロンの食べ放題に臨んだのですが、1/6の輪切りを6個食べたら限界でした(笑)

メロン自体には大満足でしたが、お店の方から、こんなに高級で大人気の夕張メロンも今や後継者不足で存続が難しくなりつつあるという話を伺い、過疎化の波の厳しさを身に染みて感じました。

新球場エスコンフィールドに行きたかった理由

元来新しいものが好きで好奇心旺盛な私は、大谷翔平選手とダルビッシュ有投手の壁画があるというニュースを聞きつけ、それは是非とも現地で見なければと、エスコンフィールドHOKKAIDOに行きたいと思ったのです。

当日は丁度試合がない平日だったので、最寄り駅の北広島からのバス(30分に1)も混雑しておらず快適に到着することが出来ました。そして目に入ってきたのは、さすが北海道のボールパークと言わざるを得ないものでした。広大な敷地に、野球場というよりはもはやテーマパークと言った方が良いくらいの施設が出来たてほやほやな状態でそびえていました。これから施設を拡大して行くようですが、既に野球場として斬新なコンセプトが随所に目に付きました。閉鎖的な部分が全くなくすべてがアトリウムのようにオープンな設計、子供が遊べる施設が広々としており家族みんなで楽しめるようにとてもよく考えられており、未来のテーマパーク+野球場という印象でした。

フィールドをぐるっと一周すると、お目当ての壁画が見えて来ました。人が若干多くてシャッターチャンスを見計らうのにちょっと時間がかかりました。壁画は思ったよりも大きくはありませんでしたが、それでも“現場写真”が撮れたのは記念になりました。

まとめ

2泊3日の妹と行った北海道旅行。本数の少ない特急列車、1時間に1本しか来ないバス。都会では考えられない交通事情ですが、だからこそ、ゆったり好きに時間を使って楽しむことが出来ました。滞在が高校のインターハイの開催時期と丁度ぶつかってしまいホテルやJRが混んでいたにもかかわらず、イライラせずにゆったりとした心持ちで過ごすことが出来たのも、ゆったりした時間が流れている北海道という場所のおかげだったように思います。時間効率を求める社会からちょっとでも抜け出してゆったりした時間を過ごしてみると、ストレス解消になって穏やかな幸せな気持ちになれるものだなぁと思いました。これからもこのように時々日常から離れて、心が洗われるような幸せな気持ちになれるような思い出作りのための旅行をしたいと思いました。皆さんは如何ですか?