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読書メモ #2 「超直感力」八木龍平(社会心理学者)著

2022-06-20

読書メモ #2 「超直感力」八木龍平(社会心理学者)著

以前から自分は直感で物事を捉え、ためらわず即行動を起こして道を切り開いて来たように思っていたので、ブログでも以前「私が神社に行きたくなる理由」や「運がよくなるためには」などをアップしました。「直感力」と言う言葉が好きで、メンタリングでも良く使う言葉なのですが、今回は「直感力」についてわかりやすくまとめられている書籍『成功する人が磨き上げている超直感力』の要点をご紹介したいと思います。

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はじめに

この本では、現実的過ぎて冒険しない人が増えた現代だからこそ、これからは直観力の時代だと強調されています。

・不満をかかえてガマンして生きる人と、自分の人生を謳歌し明るく自由に生きる人。

→自分の超直感に従うことが、充実した人生を送るために最も重要なことです。「一つの正解」から自分を表現し、多くの人から共感され愛される。

10年後、どんな仕事にも不可欠な能力とは?

→直感力が最重要の能力になる。これからの時代を生き残っていくためには、「答えは与えられるもの」と言う発想から、「答えは自ら創りだすもの」と言う発想への転換が必要。

Lesson 1: 夢を現実にする超直感力

30歳まではロジカルな言語能力を訓練し、その後30代の間に能力開発の軸足を、ロジカル・シンキングから豊富な知識・経験で生じる直感、つまり観察・感覚へとシフトして行くことで直感力が身に付いて行きます。「直感」とは良く知っている分野で推理によらず、瞬間的に物事の本質をとらえることです。

・思考を超える直感が幸運を引き寄せる。

→「偶然」の助けや「たまたま」の好都合(セレンデピュティ)がやって来る。

・直感が花開く習慣とは、意図的にボーッとすること。それによって直感が働き、良いアイデアや解決策が浮かぶようになる。

→脳には緩急が大事。直感は緩急から生まれます。ぼんやりした状態から、集中して何かしようと動き出すときに、ひらめきが起こります。

Lesson 2: 想像以上の結果を手にする!超直感力の仕組み

「早い思考」とは「性急な思考」であり直感は別ものです。この本で語られる直感は「腹落ち」感覚が肝です。

・「腹落ち」感覚とは自分の意思で「決められる」「始められる」「人のせいにしない」「自分で責任を持つ」こと。自分の意思で「起こることの全ては私次第」であり、「すべて私から始める」と言う感覚で。つまり、私が悪いとせめる・せめられることでもないし、逆に私が良くやったとほめる・ほめられることでもないのです。

・直感的な人ほど利他的になり、反射的な人ほど自己中心的になる。

→直感と反射の違いは紙一重ですが、「行動」で判断できます。

→直感の精度が高い人は「身口意(密教用語で「しんくい」と読み、「やること・言うこと・思うこと」が一致していて直感を大いに発揮します。

・直感的な人の究極は「素直な人」なので、利他的であるがゆえに自分が得するうまい話に反応せず、「早い思考の人」すなわち反射的な人は自己中心的であるがゆえに、考えや行動を読まれやすいし、うまい話にも反応します。

Lesson 3: 今すぐ使える!超直感力トレーニング

このレッスンでは何回かワークをしながら最高の自分をも超える「超自分」になるための方法を説明しています。

・直感は余白から生まれる。

→良い意味で変化したい、すてきな未来を創造したいのなら「スキマ」が大切です。スキマとは、心の余裕、スケジュールの余白、ヒマな時間、部屋の空きスペースなどです。スキマがあるところに、理想の未来をつくる人・モノ・金・知恵が入ってくるのです。

・最高の「自分」に変身する。

→人間って多重人格なのですね。作家の平野敬一郎さんが著書で「分人(ぶんじん)」と言う造語を提唱しています。「分人」とは個人よりも更に小さな単位で、人生でかかわる他人事に用意された自分です。職場用の自分、友人用の自分、配偶者用の自分、子ども用の自分、親用の自分など全部「自分」ですが、相手によって態度が変わる「他人用の自分」です。分人とは「サブパーソナリティ(副人格)」で、自分とは、「分人=副人格の集合体」とも言えるでしょう。
ワーク/トレーニングのあとには「他人用の自分」が消えて、残るのは「ただの自分」。他人用ではない私。自分しかいない自分です。

Lesson 4: 直感と現実をつなぐ9つの魔法

直感を現実化しなければただの妄想なので、妄想のままで終わらない、現実に繋がる「超直感」を生み出す魔法が説明されていますが、重要と思われる最初の5つを上げておきます。

①ストレスが消える「超・高距離移動」

「旅の移動は100km以上、標高は1000m以上」で普段かかわる人の想念が届かなくなるので、「他人用の自分」が消え、「ただの私」になり直感力が高まるのです。

②ポジティブな感情になる「いいニオイ」

人は情報の8割以上を視覚から得て、「人の感情は8割がニオイから」。因みに「食事の感情の8割は嗅覚、2割は味覚」です。

③「毎日祈ること」で奇跡は起きる

毎日祈る意味も、やはり「他人用の自分」を消し「ただの私」になることです。

④なぜあの人は謎にモテルのか?「ゆっくり動く」

謎の秘密は「自律神経」にあります。自律神経を研究する医師でベストセラー作家の小林弘幸氏は「ゆっくり話」「ゆっくり動く」と、その人の潜在能力を引き出すと言います。

⑤運が良くなる!「本気で自分を許す」

本気で自分を許すと「自力」を発揮し、本気を出せるようになり、運は「本気の心」に宿ります。「自力」を発揮したら「他力」もやって来ます。

Lesson 5: 結局、「愛すること」ですべてが変わる

超直感がはたらく本質は「他人用の自分」を消し、「ただの私」になることだと著者の伝えたかったことが書いてありますが、最後の章では、著者や著者の周りに起こった、にわかに信じがたい不思議な内容を含む3つのエピソードのありのままが記載されていますので、ご参考までにその項目だけ挙げました。

・「エピソード1」独りぼっちじゃない宇宙戦争

・「エピソード2」人ひとり幸せになる奇跡

・「エピソード3」すべてのご先祖様に愛を捧ぐ

・「エピソード0」日本中の竜牙集まる聖地へ行こう!

まとめ

この本の終わりに、『「直感」に純粋に興味がある人、そして「最近何となく上手くいかない」ことが続いている人に向けて書きました』とありました。世の中には「直感力」について書かれている本が色々ありますが、この本は神社参拝のようなスピリチュアルな感覚を身に付け、それを養うことについて書かれたもので、社会心理学者としての著者の思いがちりばめられた内容でした。