日常

幸せの連鎖をもとめて

2022-03-28

幸せの連鎖をもとめて

最近ちょっとした巡りあわせで幸せが広がって行く体験をして、人ってやっぱり毎日のちょっとした些細な出来事で幸せを感じ、それを積み重ねることによって幸せな生き方をすることが出来るんじゃないかということを再確認しました。皆さんもそう思いませんか?そこで今日はその偶然起きた小さな幸せな出来事を書き綴ってみたいと思います。

心を動かされたNHKの番組

先日、NHK Eテレの再放送で『幸せな人間が幸せな馬をつくる 調教師 藤澤和雄 最後の400日』を主人と観ました。この番組は現役最多勝利、また最も権威のあるG1レースでの勝利も史上最多を誇り、70歳の定年を前にした最後の年に最強の名馬グランアレグリアと共に最後の大勝負に挑んだ調教師の藤澤さんを追ったドキュメンタリーです。

藤澤さんは、競馬の本場のイギリスで修行中に教わった「幸せな人間が幸せな馬を作る」と言う格言を信念に、常に笑顔を絶やさず、馬に決して負担を掛けない「馬なり調教」を導入し、日本の競馬界に革命を起こした人です。「幸せな人間が幸せな馬を作る」と言う言葉は、私が常々思っている「母親がハッピーでないと、子供は情緒不安定になりハッピーになれない。子供は悪くない。」と言う言葉と相通じる言葉です。藤澤さんの30何年間に渡る馬との愛情あふれる関わり合い方、やさしく馬に語り掛ける対話、馬をさする時のしぐさに人間と馬との深い信頼関係を感じ、70歳になるまで馬を信じて信念を貫いた藤澤さんの生き様に感動し、同じ時代を生きて来たものとして胸が熱くなり涙が出そうでした。

そんな私に珍しく主人が「昔20年以上前に宮本輝の『優駿』という小説を読んで感銘を受けたことを思い出した。今読んだらきっと違う感じかもしれないけど」と言いました。

主人は小説が好きで色々な賞を取った本は直ぐ買って読んでいましたが、内容については全く口にせず何十年も「私にも読んだらよい」と勧めてくることもしなかったのに、よほどこの番組に感激したのでしょう。私は即座にアマゾンで文庫本を注文しました。

我々夫婦は子供を授からなかったため、家庭での話題の中心はもっぱらお互いの会社での出来事についてでした。それぞれが企業戦士として働き、家庭内でも仕事について議論するなどして切磋琢磨することで、夫婦として向き合ってきました。そんな風に過ごしてきた夫婦ですので、主人の口から「感銘を受けた小説」についての話題が出たことは、私にとって新鮮で驚きに満ちた出来事でした。そして「すぐにその小説を読んでどう感じたかを主人に伝えなくては」と思いました。これまでにはなかった話題で共感しあい、夫婦として対話したいと思ったのです。

また、小説を読み始めたタイミングで、現役の頃お世話になった業者の方で競馬が大好きな方のことを思い出し、このことをLINEでお伝えしたところ、「ん、良いですね。”オラシオン“です。」と即返信がありました。その方の嬉しい気持ちがたくさん伝わって来て、私も幸せな気持ちになりました。そして指定席券が当たったらG1レースにご一緒させて頂けることになりました。

こんな風にたった1本の、しかも再放送のテレビ番組を観たことがきっかけで、これほどに幸せな気持ちが連鎖することってあるんですね。

まとめ

このように日々の生活でたくさん転がっているであろう事柄を見過ごさないようにしたいものです。やはり人は人との関わり合いの中から、自分がお役に立った時に相手から感謝された時の「ありがとう」の一言で幸せを感じること、相手の方との新たな展開を求めて一歩踏み出したことで得られる満足感など色々な形はあれども、日々の生活の中でちょっと意識をするだけで幸せを感じられ、しあわせな人生に繋がって行くのではと思います。「今が人生の中でベスト」と常に思える幸せのために、是非身近な人への「感謝の念」からスタートしてみませんか?