メンタリング
行動力と実行力のちがい
2023-03-27
経済産業省のサイトに『人生100年時代』に求められるスキルとして以下の2つが挙げられています。
・【アプリ】業界等の特性に応じた能力
・【OS】社会人としての基盤能力=「社会人基礎力」
また「社会人基礎力」は、職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力として、「3つの能力・12の能力要素」として下記のように定義されています。
① 前に踏み出す力(アクション)主体性 / 働きかけ力 / 実行力
一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力
② 考え抜く力(シンキング):課題発見力 / 計画力 / 想像力
疑問を持ち、考え抜く力
③ チームで働く力(チームワーク):発信力 / 傾聴力 / 柔軟性 / 状況把握力 /規律性 /
ストレスコントロール力
多様な人々とともに、目標に向けて協力する力
参考資料:kisoryoku_PR.pptx
そして『人生100年時代の働き手には、この【アプリ】=業界特性に応じた能力と【OS】=社会人基礎力を常に“アップデート”し続けて行くことが求められる』と明記されていました。なるほど確かにこれはその通りだなと思います。
そこで今回は、「社会人基礎力」の1番目の要素「前に踏み出す力(アクション)」の中にある、「実行力」に注目したいと思います。と言うのも、私のモットーの一つ「思い立ったが吉日、行動あるのみ」は一言で言い換えれば「行動力」になると思うのですが、「実行力」というキーワードを目にした時に、果たして両者に違いがあるのか、はたまたその言葉で表されるものはほとんど一緒のものなのか?という疑問が湧いてきたので、そのあたりを深掘りしたいなと思ったのです。
行動力とは
「行動力」とは、計画の有無にかかわらずイメージした目的のために自ら積極的に行動に移せる能力のことです。何か行動をしようと決断に至るまでのスピードが速くフットワークが軽いのも「行動力」の特徴です。「行動力」を養うためには、主体性を持って挑戦して行く志向、行動するための優先順付けをすることが出来る能力などが必要になって来ます。
実行力とは
「実行力」とは、目的を達成するために計画を立案し、計画を確実に実行する能力のことです。目的と現実とのギャップがどのようなもので、それを埋めるための手立てを考えて行動する能力のことです。「実行力」を養うためには、計画力、アクションプラン、そして論理的思考力、自ら課題提起し解決のためのシナリオを描くといったスキルが必要になります。
行動力と実行力のちがい
こうして両者の言葉の定義を改めて見直してみると、答えはほぼ明らかになっていますが、「行動力」と「実行力」の大きな違いは計画性の有無です。「行動力」は単に行動を取れる能力です。一方で「実行力」は目的を達成するための計画立案というプロセスが必要です。「実行力」は行動力に計画性と思考能力をプラスした能力とも言えるでしょう。
まとめ
これまでに参加したオンラインサロンでのトークイベントなどでは、「思い立ったが吉日。行動あるのみ」という言葉の持つ意味は積極性を持って行動することに意義があることと説明してきました。今回改めて「行動力」と「実行力」について調べてみましたが、私がこれまで使ってきた「行動あるのみ」という言葉を「実行あるのみ」に言い換えるのは不自然だなと思いましたし、両者の違いを認識した上で私にとっては「行動あるのみ」の方がしっくりくるなと思ったので、モットーは現状維持で行くことにしました。
似たような言葉ではあるけども、しっかり突き詰めると微妙に異なる言葉って他にも沢山ありそうですね。このようにちょっとしたニュアンスの違いにも拘って、トークイベント、SNSや執筆を続けて行きたいものだと思いました。