日常

左足首骨折から8週間経って起きていること

2023-10-10

左足首骨折から8週間経って起きていること

2023年815日の骨折から8週間が経とうとしています。骨折した当初、療養生活が辛く長いものになることを心配していましたが、結果としてそれは取り越し苦労で、時間はあっと言う間に過ぎ去ってくれました。とは言っても、私にとっては身体を動かさない代わりに、精神的に自分自身と向き合う濃密な8週間でした。

療養生活の前半は次から次へと生まれるネガティブな感情に対処することに必死でした。慣れない松葉杖生活への苛立ち、面倒を見てくれる主人への罪悪感、努力ではどうすることも出来ずただただ回復のために時間が必要な骨折という怪我に対する無力感。思考をポジティブに保とうとするのに毎日奮闘していました。

そんな苦しい療養生活前半のトンネルを抜けて、後半に入ったところでようやくポジティブなことがちらほら起こり始めているので、そのあたりの今しか書けない、今だから書けるものを書き留めておきたいと思います。

遂にギプスが外れ松葉杖とさよなら!

骨折という怪我は時間が経てば治るものだとわかってはいましたが、何もせずにただ治るのを待つだけというのは私の性に合っていません。回復を早めるために何か出来ることがあるのであればベストを尽くしたいと思う私は、安静を求める周囲の声も話半分にして、出来るだけ色々なところを動かしていました。それが功を奏したのかはわかりませんが、問題なく予定通り4週間目でギプスが外れることになりました。これで松葉杖も返却し本格的なリハビリが始まりました。

人生初めてのリハビリ

私はリハビリというものをこれまでの人生で経験したことがありませんでした。と言ってもそこまで恐れる気持ちはなく、自力整体を3年もやっており体力にはそれなりに自身があったので、きっと問題なく出来るに違いないと思っていました。

そんな気持ちで迎えたリハビリ初日。担当についてくれた若い女性の理学療法士の指導の元歩行をしてみたのですが、これほど身体が思い通りに動かなくなっているとは思いもしませんでした。左右のバランスが悪くただ歩くだけなのによたよたした感じになってしまうのです。4週間まともに動かなかっただけでこんなことになるのかと唖然とし、心を入れ替えて真剣にやらなくてはいけないと決心しました。

やはり自分の意志で動けるというのは本当に嬉しいものですね。リハビリ以外の場面では松葉杖を使いつつ慎重に行動範囲を広げて行くようにと言われたのですが、バスに乗って美容院に行ったり、混まない時間帯を選んで地下鉄に乗ってデパートに行ったりして、歩けることの喜びを噛み締めています。歩き方はまだまだバランスが悪いのですが、それでもかなり自信がついて来ました。

前代未聞のチャレンジ成功!

そうして少し自分で動けるようになったので、理学療法士の方に「来週さいたまスーパーアリーナのライブに行っても良いですか?」とダメ元で伺ったところ、なんとOKを貰うことが出来ました。そういう目標があるとリハビリに力が入って良い結果が出ることがあるそうです。

というわけで、足の状態には若干の不安がありましたが、さいたまスーパーアリーナのライブに行ってきました。もしかしたら行けるかもしれないと直前に応募したチケットが見事当選し、これは無駄にするわけにはいかないという思いでの強行でした。

ライブに参加するにあたっての最難関は客席に着くことでした。さいたまスーパーアリーナに行かれたことがある方はご存じかと思いますが、4階席の階段はかなり急で登るにはそれなりの脚力が必要です。そんな階段を自分の席まで上がらなくてはいけません。途中何かアクシデントがあるのではないかとドキドキハラハラしながら、手すりをしっかり持って這うようにして1段ずつ上り、何とか無事に席に着くことが出来ました。席に着いてしまえばこっちのもの、あとはライブを楽しむだけでした。

よくよく考えるとかなり無謀な行動だったと思いますが、何故か「きっと大丈夫」という根拠のない自信がありました。誰かに相談したら反対されるだろうことはわかっていたので自分一人で強行しましたが、結果として自分らしいとても大切な思い出になりました。

まとめ

今回の骨折の経験は振り返ってみると「ピンチをチャンスに変える絶好の機会」であり、要所要所で自分らしさを存分に発揮することが出来て、忘れられない思い出になりました。

先生からは「骨も順調にくっついているし、通うのはリハビリだけでもう診察には来なくてもいいよ」と言われましたが、骨が完全にくっついたところを確認したかったので、10週間後に診察の予約を入れて頂きました。なかなか先生の思った通りに行動しない困った患者だったと思いますが、私が「自分らしく治療をする」ことをバックアップしてくださった先生に感謝です。そんな治療体験を通して「自分らしく生きて行く」について改めて考えることが出来たのが、今回の骨折がもたらしてくれた一番大きな意義だったように思います。