英語

生きた英語力を身に付けるために必要なこととは

2023-11-27

生きた英語力を身に付けるために必要なこととは

私が英語を学ばなくてはいけないと思ったきっかけは、中学生の時に観たエルヴィス・プレスリーの映画「ラスベガス万才」です。スクリーンに映し出されるエルヴィスに惚れ込み、「もしエルヴィスに会えたらお琴を弾いて見せたい。そしてお琴について教えてあげたい。それには英語が喋れなくてはいけない」と思ったのです(ブログ参照:エルヴィス 私の推しの原点)。こんな突拍子もないきっかけで始めた英語が、その後の私の人生を支えるものになるとはその時は思ってもいませんでした。自分の人生にとって重要なものというのは、案外このような直感から始まり、行動を起こし継続することによって、獲得されて行くものなのかもしれませんね。

今回は私が英語の能力を向上させるために取って来たその時その時の行動を懐かしく振り返りながら、英語の勉強を通して自分自身のことも深く知ることが出来たこれまでのことを書き留めて行きたいと思います。

大阪での高校時代

幼少期を北九州で過ごした私ですが、高校2年の時に父の転勤で大阪に引っ越すことになりました。この引っ越しがきっかけになって、英語学習のために様々な行動を起こすようになりました。

・週末ごとに大阪城や二条城に出向き、外人観光客に話しかけ外人恐怖症をなくす努力をした

・お小遣いを貯めてソニーのテープレコーダーを買い、その頃流行った映画を録音し、繰り返し聴くことでヒアリング力を高めた

アメリカン・フィールド・サービス (AFS)という1年の交換留学生試験を受けようと決心したのもこの頃です。テレビでアメリカの楽しそうな高校生活を観て、是非とも自分もそんな生活を送ってみたいとの思いからでした。そのために通訳案内士の先生のところへ通い、実践で役立つ英語と英会話を習いました。

しかし4次まである試験の壁は厚く合格することは出来ませんでした。同級生と比べて英語は得意だと思っていた私は、そこで自分が「井の中の蛙」だったという現実を知ることになったのです。

英語を本格的に勉強し始めてすぐに味わった挫折でしたが、ここで私は自分の特性を知ることになります。挫折を味わいながらも塞ぎ込んで何も手につかないといったことにはならず、すぐさま別の可能性を模索し、新しくチャレンジ出来るものを見つけようとしている自分がいることに気づいたのです。自分は、何か問題にぶつかったとしてもくよくよせずに、直感のままに行動する人間だということがわかったのでした。

それからは大学受験のための英語の勉強に集中しました。通学中には「豆単」と言われた方法で英単語を暗記し、ラジオの大学受験講座で英文法を学ぶことの楽しさに目覚めました。

東京での短大時代

結局大学受験には失敗してしまいましたが、高校時代に育んだ英語に対する想いは消えず、短大に入ってからも英語能力向上のために行動を起こし、行動範囲を広げて行きました。

・修学旅行で東京観光にくる高校生グループの引率者のアルバイトをし、浅草などで外国人観光客と会話する機会を意図的に設けようとしていました。

・東京に住んでいる外国人が英語で雑談をするグループを見つけたので、すぐにそのグループに入り英語で話をする機会を増やしました

・ハワイ大学の夏季講習に1ヵ月参加し、世界中から集まった受講生と一緒に英語の授業を受けました。私にとって初めて異文化に接する機会でしたが、活発だと思っていた自分が英語だと物怖じをしてしまうという新たな発見があった経験でした。

アメリカでの貴重な経験

主人の転勤に帯同しヒューストンで4年間生活をしましたが、英語力が関わることの中での一番の想い出は訴訟大国のアメリカで行われた裁判で勝ったことです。Honda Civicを運転していたところ左前のバンバーをぶつけられる事故に遭ったのですが、自己主張しなくては不利になると言われていたので、事故直後の第一声から必死に英語でまくしたてた結果、不利益を被ること無く乗り切ることが出来ました。今となっては何をどう喋ったかは全く覚えていませんが、「火事場のバカ力」とでも言いますでしょうか、腹をくくれば自分が思っているよりも数倍の力が出るのだなと新たに発見出来たと同時に、自分の英語力にも自信がつきました。

英語が出来て当たり前の外資系時代

英語が得意だと言うと、「英語をすごく勉強されたのですか?」と人から聞かれることがありますが、私としてはそこまで勉強したという意識はありません。必死で勉強したのは学生時代までで、外資系の会社に入社してからはすべてが英語漬けの毎日なので、実務をしながら自然と英語を学ぶことが出来ました。環境が大切だということを強く実感した日々でした。

まとめ

私の人生は英語を勉強しようと思い立ったあの日から今日まで、その時々に取った行動がすべて今の自分を形づくっており、一直線で繋がっているような気がします。英語を学ぼうとして努力したことで無駄になったものはなにもないなと思います。

英語力を身につけるためには基本的な文法を学び、読解力、単語力をアップすることが当然必要ですが、なによりも大切なことは異文化理解をすることと、間違いを恐れずにトライ&エラーを繰り返し、少しずつ修正しながら、チャレンジを繰り返して行く力を養っていくことの方が数倍大事だと思います。英語力を身に着けたいと考えている方は、是非参考になさって下さい。